付き合ってる相手にカミングアウトするべきなのかどうか?
という悩みについて、
打ち明けるメリット、デメリットを明らかにしながら
正解を考えていきます。
「発達障害と分かったが彼氏・彼女に伝えるべきだろうか?」
長年悩んできたことが、
実は発達障害のせいだとわかった。
そういう場合、彼氏や彼女がいるのであれば、
- 「これからも付き合っていくわけだから、
やっぱり自分のことを全て知ってて欲しい」 - 「好きな人には隠し事をしたくない」
- 「自分が何か失敗したときに
失望されないようにしておきたい」
という気持ちになったとしても無理はありません。
しかし、障害を打ち明けたときに
- 「相手やその家族が障害と聞いて
自分を避けようとしたらどうしよう?」 - 「大切な相手が “障害者と付き合ってる”
という風評被害を受けてしまわないだろうか?」 - 「『ああ、そんなんみんな多かれ少なかれあるよ!
自分もこないだ思い切り遅刻してさぁー…』
みたいに理解が全くなかったらショックだな」
などなど、
打ち明けた後の不安や心配というのは尽きませんよね。
今回は打ち明けるべきか?打ち明けないべきか?
それぞれのメリット、デメリットを考えながら
こういった相談に乗りまくってきた経験から
最適解を提供できればと思います。
打ち明けることによるメリットとデメリットにはどんなものがある?
打ち明けるメリット
まずは、打ち明けるメリットとデメリットをそれぞれ考えていきましょう。
メリット①: 障害特性に配慮してもらえる
なんといっても、
自分の障害特性への配慮が得られるのは大きなメリットじゃないでしょうか。
待ち合わせに遅刻した時なんかにも、
『自分はADHDだから、時間通りになかなか行動できないんだ』という感じで
事前に言っとくことで、
相手もある程度心づもりをすることができるでしょう。
メリット②: 一緒にうまくいく工夫や環境を考えられる
障害だと2人が認識できていると、
困難があったときに2人で工夫できることや
環境設定を考えることができます。
メリット③: 根性論を言われない
障害によってうまくいかないんじゃないかと
疑われるような場面で、
「気合いだよ!」とか
「本気でやってないんじゃない?」とか
「本当に辛かったらもっと頑張れるはず」とか
そういう根性だせや的なアドバイスを浴びるリスクを
減らすことができます。
打ち明けるデメリット
反対に打ち明けることによるデメリットにはどんなものがあるでしょうか?
デメリット①: 相手が障害を受け入れられない
まず1つ目は、
彼氏や彼女が、あなたの障害を受け止めきれないパターンです。
相手が「障害」という言葉の重みにパニックになってしまい
最悪の場合、“別れ” という選択を取ってしまうこともあるかもしれません。
デメリット②: 相手の家族や周囲からの偏見を浴びる
彼氏や彼女が理解ある人であることは多いですが、
そのご両親や親族、友人など周りの人たちに
障害に対する偏見があることは少なくありません。
こういった場合、相手が窮屈な思いをしてしまうかもしれません。
デメリット③: (彼氏、彼女に)障害を否定される
これが結構、心にくるんですが
彼氏や彼女に
「君に障害なんてないよ」
と突っぱねられてしまうパターンです。
せっかく、自分の辛さが障害から来る生きづらさだったんだ!
と心底、安心していた時に信頼していた相手から理解されない…
これは相当辛いものがあります。
障害を打ち明けるか打ち明けないかを考える上での注意点
打ち明けるメリットとデメリットについて、見てきました。
最終的には、ご自身でメリットとデメリットを比較しながら
判断していくしかないのですが
それだけだとちょっとアレなので、
障害を打ち明ける、打ち明けないの判断において
外せないポイントについてお伝えしていきたいと思います。
ポイントその壱「打ち明け方とタイミング」
打ち明けるか、打ち明けないかという2択で考えてしまいがちですが
打ち明け方やタイミングも重要です。
・打ち明け方
まず共通の友人などの第3者に打ち明けてから、
彼氏や彼女に打ち明けるときに同席してもらったりするのも一つの手です。
これはまだ診断前の場合しかできませんが、
診察やカウンセリングに一緒に行ってもらうのも有効でしょう。
聞き流されてしまわないように、
「二人でちょっと大切な話がしたい」
など、前置きをしておくとしっかり聞いてくれる確率が高まるでしょう。
・タイミング
タイミングは打ち明け方以上に大切です。
引っ越した時や、新たな仕事に転職が決まった時などの
区切りの良いタイミングを選んだり、
相手がいっぱいいっぱいの時期は外すなどの工夫ができます。
仕事やプライベートが大変な時期にパートナーのことにまで
気を回すのは誰でもキツいですからね。
相手が受け入れやすい打ち明け方・タイミングを考えよう!
ポイントその弍「配慮してほしいことを具体的かつ明確にする」
「私には障害があります」
とだけ伝えたとしても、相手は
「どういう配慮をしたらいいの??」
と困ってしまう可能性が高いです。
配慮してほしいことを具体的かつ明確にしておくことで
伝えた時に配慮してもらえる可能性が上がります。
手順としては…
①まずは自分の特性を明らかにします。
例. 「やるべきことを忘れてしまいやすい」という特性がある
②配慮してもらいたいことを考えます。
例. 確認してもらえたら、忘れていたことに気づけるかも…
③相手にそれを伝えます。
例. 「私には障害があるので、
やるべきことがある時に、
逐一忘れていないか確認してもらえたら助かります」
というような流れになります。
障害を打ち明ける時に配慮してほしいことも明確にしよう!
ポイントその参「土地柄を考慮する」
割と、これはその土地に住んでいるだけだと見えにくいんですが
田舎の方は障害に対してかなり偏見が強いです。
相手やご両親がどこに住んでいるのか?
障害に対して偏見を持っていないか?ということを考えて、
打ち明けないというのも一つの選択です。
相手の周囲の人たちは偏見がなさそうか?
ポイントその肆「障害への受け入れ度合いを探る」
障害ってどう思う?
とかいう感じで機会があれば探りを入れてみます。
「いや、これで障害とか・・・甘えでしょ」
という感じの意見をお持ちの方だと、
カミングアウトするのは待ったほうがいいかもしれません。
もちろん、彼氏や彼女に対しては寛容な人もいるので
これだけで判断してしまうのは危険ですが、参考程度にはなるかもしれません。
相手は障害に対して柔軟そうか?
打ち明けたいけど、打ち明けられなそうな時は…
ちょっと相手の受け入れ体制ができてなさそうな時や、
土地柄、障害への理解は望めそうにない時、
ご両親や親族が厳しそうな場合など、
打ち明けたいけどちょっとやめといた方が良さそうな時もあるでしょう。
そんな時は、一番大切な人からではなく、
理解してくれそうな友人や知人から打ち明けていきましょう。
周りに理解者が増えてくると、余裕が生まれます。
余裕が生まれてくると、打ち明ける時の緊張感も和らぎ、
リラックスしてくるのでより良い道が見えてくるかもしれません。
カウンセラーなど、相談できる専門家を頼るのも有効です。
まとめ
今回は、
付き合ってる相手にカミングアウトするべきなのかどうか?
という悩みについて、
打ち明けるメリット、デメリットを明らかにしながら
打ち明けるか打ち明けないか考える上での注意点について
お伝えしてきました。
この記事の内容は、同じような悩みを抱えた人とお話ししてきた中で
得た知見なので、あなたにはあなただけの状況があるかと思います。
もし相談したいということでしたら、LINEの友達追加から
個別にメッセージいただければと思います。
今回は以上です。
お読みいただきありがとうございました。