「障害者扱いされたくない」

という思いを持っているがために
障害関連のサービス(就労移行支援など)を使うことに
抵抗があったり、
使っていたけどやめてしまった、

というのは実は意外と

結構あったりします。

障害受容(自分に障害があることを受け入れること)が
うまくできていないんだ

なんてことも言われたりするんですが、
決してそんなことはありません。

もちろん、障害受容は大切ですが
それと「障害者扱いされる」ことは全くの別物です。

「障害者として扱われたくないのに…」

「障害者として、生きていくしかない」

年金をもらえるレベルなら、ともかくとして
就労移行支援へ行ったり、障害者就労(オープン就労)をしようとしている時に
こういう気持ちが出てきます。

無理もないんですよね。
今まで健常者として生きてきてますからね。

物心つく前から障害者だったわけじゃないですから。

いきなり診断されたからと言って、

「明日からじゃああなたは障害者として生きていってください。」

って言われても…っていう話じゃないですか。

「いやいや、流石にちょっといきなりすぎて…」

ってなっても全然不思議ではないですよね。

「普通に働いてたこともあるし大学も行ってるんだ」

さらに、発達障害含め、精神障害(統合失調症など)について言えば

学校も普通に行ってた人がいっぱいいます。
なんなら東大とか早稲田大とかの人も普通にいます(医者もアスペルガーいますからね)。

大学は置いておいても、

他の健常者と一緒に
健常者として働いてきた人も普通にいます。

それが突然、障害者として知的障害の人たちと同じようなサービスを受けて
知的障害や身体障害の人たちと同じような仕事をする。

なんかこれだけ聞いてると

「知的障害や身体障害の人を見下してるのか?!」

って問い詰められそうではあるんですが

知的障害や身体障害の人を見下したいわけではないんです。

それについてはこの後しっかり説明していきます。

できないことは全然できない

精神障害はちょっと置いておきますが、

発達障害に限って簡単に表現すると

「できないことは全然できない」障害

ということができます。

  • 電話が全然できない
  • 報連相がうまくできない
  • 先のことを想像して行動できない
  • 判断することができない
  • 相手の気持ちを想像することができない

など、ピンポイントでできないことがあります。

割とそれが致命的(クリティカル)になることが多くて

クローズ(障害を明かさずに働くこと)では働けなくなってしまうんですね。

これは仕事の切り分け&配分の仕方が、
オールラウンダー(万能)型 に適したものになっているのが
現代社会の特徴だから

という説明がいちおーあるんですが、

ちょっと小難しい話になるのでここでは深くは触れません。

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話を戻すと、

発達障害の人は

「できないことは壊滅的にできない」

ということです。

でもできることはめちゃくちゃできる

実はできないことは今日のテーマ『障害者として扱われたくない』にとっては
大して問題ではなかったりします。

できないことができないだけなら

「障害として扱ってもらっても別に気にならない」

はずですからね。

むしろ助けてもらわないと、困りますし…。

でもややこしいのが

できることはめちゃくちゃ(もしくは普通に)できる

というところ。

できることはできるから、

「あいつより自分は仕事できる」

とかって思ってしまいやすいんですよ。
その結果、

「自分はあいつら(障害者の人たち)とは違う」

っていう思考にたどりつきやすい、と。

「別に障害の人たちを馬鹿にしたり見下したいわけじゃない」

ここで、注意したいのは
「自分はあいつら(障害者の人たち)とは違う」
というのは自分の自己重要感を守るため防衛規制という
人間に備わっている思考回路の一つだということです。

周りの人たちを引き下げることによって、
自分の尊厳を守っているわけです。

「いや、そんなことないよ」

と思うかもしれませんが、それでは質問ですが
あなたが障害の診断を受けるまで、つまり
障害というものが自分ごとになるより以前に
障害者を見下したことがあったでしょうか?

ここでYESなら、元々障害の人たちを見下しているタイプなので
今回の内容はしっくりこないかもしれませんので、
ブラウザの戻るor閉じるボタンを押していただけたらと思います。

上の質問に対してNOであれば、

あなたが障害者として扱われるようになってから、
他の障害者を「あいつら」と見下すようになった

ということです。

これはなぜか?というと、自分の尊厳(自己重要感)を守るため
なんですね。

障害を受け入れて適切な助けを得ていくための方法

ではどうやって、障害者扱いされることに対して
自分が受け入れることができるようになるのか?

そして、他の障害がある人のことを認め、
尊重することができるようになるのか?

ということですが、
その答えは、

あなたが自己重要感を取り戻すこと

です。
自分の自己重要感を取り戻すことができれば、

他者を貶めて自分の尊厳を保つ

なんていうやり方はしなくなります。

なので、

自分はこの世の中にとって重要な存在だ

という感覚を取り戻すことが大切になるわけです。

まとめ

発達障害の人たちが障害があるにも関わらず、
「障害者として扱われたくない」と思ってしまう問題について

できないこととできることがハッキリしている

という理由を示しながら、
他者を貶めて自己重要感を保ちたいという防衛規制「合理化」
原因の一つとしてあるんだ、という話をしました。

ぜひ自己重要感を取り戻して、
自分に適切なヘルプを出しながら
自分を再び社会の役に立てられることを目指していってもらえたらと思います。

今回は以上です。
お読みいただきありがとうございました。